地震の基礎知識

地震における建物の共振の危険性

建物が地震で揺れるとき規模の小さな地震だとしても共振が起きてしまえばその建物は倒壊してしまいます。地震のエネルギーそのものに耐えることができる建築構造は重要な要素のひとつですが共振を活かさなければ被害を少なくすることはできません。

ここでは地震における共振の危険性を紹介します。

 

共振が被害を増幅させる

建物は地震につられて揺れるという特性があります。一回一回の揺れが小さかったとしても地震の揺れと建物の揺れがあってしまえば、ブランコのように揺れはどんどん大きくなってしまうはずです。

このような働きの事を共振といいます。

建物にとって重要なのは地震の大きさや強さだけではなく、この共振を引き起こすタイミングかどうかということです。ブランコを吊るす紐が長い場合、ゆっくりと大きくこがなければ揺らすことはできません。それとは逆に吊るす紐が短いブランコの場合は小刻みにこぐ必要があります。

これを地震にあてはめて考えると、鉄筋コンクリートなどの強固で大きな建物の場合にはゆったりと大きく動く地震には強く、木造建築などの小さく柔軟な建物は小刻みな揺れなどに強いということが分かるはずです。

 

共振を活かした耐震建築とは

共振のタイミングを利用すれば地震に強い建築物をつくることができます。この揺れの大きさは地盤によって決まるという特性があるため、小刻みに揺れる堅い岩盤の上には柔軟な構造の高層ビルを建てることで地震の揺れに強い建物になります。

それとは逆に、大きな揺れを引き起こす柔らかい地盤の上には、小刻みに揺れる鉄筋コンクリートの建物などをつくれば比較的地震に強い耐震建築を実現することができます。

固有周期と共振

建物が地震で揺れたとき、自然と生じる振動の周期のことを固有周期といいます。この固有周期は建物によってことなり、建物にあった固有周期をもつ地震が発生した場合には建物の揺れは徐々に強くなって言ってしまいます。

それとは逆に固有周期が合わなければ共振は生じないため大きな被害になることはありません。木造住宅などの固有周期は1秒程度とされていますが、地震によって破壊が進んでしまうと徐々に周期がながくなります。

軟弱な地盤の場合は1~2秒程度で地盤がよければこれよりも1秒ほど短くなります。

 

関東大震災における被害率

関東大震災で被害が生じた下町と山の手はその被害の特徴が大きく異なっていました。下町の町田、下谷、浅草、本町、深川などは木造建築に大きな被害がでており土蔵建築は被害が少なかったとされています。

それとは逆に山の手の麹町、麻布、四谷、牛込、小石川、本郷などでは20%ちかくの土蔵建築が方かいしましたが、木造建築の被害はわずか5%以下だったとされています。これは地盤の固さが影響しているとされています。

地盤が柔らかい下町付近ではゆっくりと揺れる地震で木造建築が共振を起こしやすく、地盤が堅い山の手は小刻みに揺れる地震であったため土蔵建築のようながっちりとした建物が地震と共振して崩壊してしまったと考えられています。

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